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福岡水素タウン視察研修
2015年04月15日
日時 平成27年4月9日(木)9:00羽田空港出発
~10日(金)17:30羽田空港到着
研修場所
1、福岡エコ・オートガス(株)東浜エコステーション
2、福岡県LPガススタンド協会
3、スマートハウスin福岡水素タウン
研修内容
1、福岡エコ・オートガス(株)東浜エコステーション
福岡市内にあるLPガス・天然ガスの併設エコステーション
営業時間 LPガススタンド7:00~23:00(祝日21:00まで)
天然ガススタンド7:00~22:00(祝日21:00まで)
設備概要 LPガス 20t地下貯槽1基 強制換気方式
Wディスペンサー3基 充填ホース6本
天然ガス 圧縮機ユニット・蓄ガス機ユニット各2基
Wディスペンサー2基 充填ホース4本
移動式圧縮・蓄ガス機ユニットを1台保有
特徴
・福岡市内にエコステーションが計4か所ある。
・福岡県内の全スタンドが深夜営業を行っていない。混雑のピークは夕方~夜の時間帯。
・引っ張り事故防止の対策として充填中は車止めを助手席側後部タイヤの前につけている。車止めを必ずつけているので、引っ張り事故は1度も起きていない。
・天然ガススタンドは、西部ガス㈱の社用車・トラック、佐川急便トラックがメインとして充填をしている。
・数年前までは、天然ガスのコンプレッサー故障が多かったが、最近は故障等無く営業ができている。
・移動式圧縮・蓄ガス機ユニットは、他の天然ガススタンドで故障・点検時に設備の代替として使用している。年間で2~3回程度使用している。
・LPガス・天然ガスともに充填台数は年々減少傾向にある。
2、スマートハウスin福岡水素タウン
実証実験概要
2009年に福岡県・西部ガスエネルギー㈱・JX日鉱日石エネルギー㈱の共同プロジェクトとして福岡水素戦略の第1弾福岡水素タウンの実験がスタートした。水素タウンとは、簡易ガス団地内に水素を燃料とする家庭用燃料電池エネファームを既築住宅150世帯に導入している町のことである。
都市ガス供給地域以外の郊外集合住宅(簡易ガス団地)の地域142候補地の中から糸島市南風台・美咲が丘団地を選定した。選定理由としては、街開き後10年程度経過しており給湯器等の交換時期がきていること、一軒当たりの敷地面積が50坪以上の家が多いこと(エネファーム設置スペース確保のため)、月間15立方メートル以上のガスを利用する家庭が多いこと(4人家族以上)などが上げられている。
南風台・美咲が丘団地は約2,000世帯中LPガス利用世帯が約1,200世帯となっておりその中から150世帯に家庭用燃料電池エネファームを設置した。
実証実験について
・当時のエネファームは設置までのコストが320万円、蓄電池250万円位だった。
・国からの補助金とJX日鉱日石エネルギーと西部ガスエネルギーが設置コストを全額負担したため、モニター家庭はイニシャルコストがかからなかった。但し、モニター家庭は、データの提供と毎月の光熱費は負担する。
・実証実験の期間は6年間とし、2016年3月に実験終了予定となっている。
・実験終了後は、エネファームを返却して新しいガス機器を購入するかエネファームを使用し続けるかは、モニター家庭が選択できる。
・10年間のメンテナンス保障があるので、実験期間中の機器の不具合は無償で修理してもらえる。メンテナンス費用は西部ガスエネルギー㈱が負担している。
・エネファーム・ソーラーパネル・蓄電池を使用することで効率よくエネルギーを使用することができ、災害時等の停電時にも自動的に電力を供給することが可能になる。
・エネファームは、プロパンから水素を取り出しセルスタックを通して化学反応させ電気を発電する仕組みになっている。また発電時に発生した排熱を利用して給湯などのお湯を沸かす仕組みになっているのでエネルギー効率が高くなっている。
・モニター家庭150件のデータをみると、設置前に比べ全世帯の光熱費が下がっている。
・停電時は、蓄電した電力がエネファームを通じて使用することにより約23時間の持続運転が可能になる。
・今回の実証実験でモニター以外の家庭からもエネファームについての問い合わせや設置が増えている。
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